デジタルで拓くヘルスケアの未来

医療業界は最もデジタル化の遅れた業界と言われていますが、このコロナ禍の中でますます医療リソースをデジタル化によって効率的に活用していく必要性が高まっています。一方で、日本の高齢化率は2007年に21%を超え(超高齢社会)、今後もその増加が予想され、医療費の増大が懸念されていることから、国民の健康維持、管理が課題となっています。

 こうした中、日揮は、お客様の要望をもとに、未来のヘルスケアのイノベーションに寄与すべく、「スマート健診センター構想」を立ち上げました。

 手間がかかる予約調整や案内説明にOn-lineやロボットを、診断などにAIの活用など、最新のデジタル技術製品を組み合わせてお客様の運用や建物に適用。結果としてオペレーションの効率化、医療スタッフの業務負荷軽減、診断の質を向上させるとともに、受診者の待ち時間短縮を図ります。

 さらにスマホの健康アプリやウェアラブルデバイスなどを使って、受診者の健康を24時間チェックする仕組みも構築。受診者の健康管理、病気の早期発見、早期治療に繋げます。

 そしてそれらのサービスによって蓄積された健診データや受診者の健康管理データは、データを匿名化し、受診者の健康維持や医療に役立たせるデータ利活用に繋げ、情報を格納しておく「医療情報銀行ビジネス」への展開が可能となります。このデータは、製薬や生保など関連企業に提供され、新商品、新サービス開発で活用されることにより、新たな価値として、受診者に還元していくことになります。

 こうしたデジタル医療インフラの構築に寄与することが、日揮のホスピタルエンジニアリングの目指す未来の形の一つです。