Digital Hospital Art

~病院にアートの力を~

アートが医療に及ぼす影響については既に世界の様々な機関で研究が行われ、世界の著名な医療機関においてはクオリティの高いアート作品が設置されているところもあります。アートに触れることにより、患者、その家族、医師・看護師などの病院スタッフ等の気持ちが明るくなったり、幸福感が生まれたり、また、それをきっかけとして新たなコミュニケーションが生まれたりするなどのウェルビーイング向上の効果が期待されます。日本の医療機関においても、待合スペース、廊下、診察室などにアート作品を飾っているところが増えてきています。

日揮は、株式会社電通・公益財団法人大原芸術財団の協力の下、2025年7月にグランドオープンを迎えた大阪医科薬科大学病院様の新本館エントランスに設置された「デジタルアートミュージアム」を支援させていただきました。ファシリテーターをデジタル化(アバター化)して「対話型鑑賞」を実現しています。名画を対話型鑑賞できるアート体験は、国内病院では初の試みとなります。

ファシリテーターのアバター
(クリックで再生します。音が出ます。ご注意ください。)

 デジタルアートミュージアム冒頭
(クリックで再生します。音が出ます。ご注意ください)

デジタルアートミュージアムの3部構成

【第1部】病院の中のアートは院内を美しく彩るに留まらず、患者様や病院スタッフが『アートに触れて気持ちが明るくなる』、『新たなコミュニケーションが生まれる』など幸福感や感情的機能を高め、ウェルビーイングの向上に繋がることが報告されています。

【第2部】デジタルアートミュージアムで掲出する作品を所蔵している美術館に入っていき、まるで旅しているような気持ちになる演出としています。

【第3部】名画とじっくり向き合う、対話型鑑賞です。3作品をじっくりお楽しみいただきます。

デジタルホスピタルアートの3つの特徴

■本格的な対話型鑑賞の体験デザイン

「対話型鑑賞」は、1980年代にニューヨーク近代美術館の教育部講師であったアメリア・アレナスを中心に提唱された、美術館で行われる鑑賞者参加型の美術鑑賞の手法です。一般的なアート鑑賞が一方的な解説を聞いたり、知識を身に着けるものである一方で、対話型鑑賞は多様な解釈を受け入れ、どう感じるかを重視する点が特徴です。また、鑑賞者同士やファシリテーターとの対話を通じて作品理解を深め、美術の知識がなくても絵画を楽しむことができ、鑑賞者の観察力や想像力が向上するとも言われています。

■AIアバターが対話型鑑賞をファシリテート

アバターはイケメン石膏像です。2種類の生成AIを組み合わせて制作しました。「ミッドジャーニー(画像生成AI)」で実在しないオリジナルの石膏像を制作し、「hey gen(生成AI)」でテキスト入力をすることにより、それに合わせてアバターが話している映像を制作しています。アバター自体がアートであり、ユニークな存在のため印象に残りやすく、また、普遍的、哲学的なイメージをもたらすデザインとしています。このアバターが難しくない言葉で名画の見方を解説していきます。

■飽きを感じさせないコンテンツ

「対話型鑑賞」は、初級、中級、上級の3段階に区分し、初級はいわゆる有名画や有名画家の作品で、中級、上級ではより抽象度の高い作品となっていきます。また、画風が被らないようバランスを取りながらコンテンツを制作していきます。

 

Art & Business Awardのファイナリストに選出

日揮は、この大阪医科薬科大学病院様のデジタルアートミュージアムの取り組みは、経済産業省が主催するArt & Business Award 2025(ニューアートビジネス部門)のファイナリストに選出されました。企業がアート・アーティストとの競争を通じて新たな価値を創出し、経済社会とアート・アーティストそれぞれが持続的に発展するエコシステムの構築を目指し、その実現に向けた企業とアート・アーティストとの共創の取り組みと経済的価値をさらに加速させるためのロールモデルとして、評価されています。 ●Art & Business Award 2025(経産省)

Art & Business Award 2025 supported by Forbes JAPAN

 

制作スタッフ

クリエーティブディレクター 若林 宏保(わかばやし ひろやす)

電通入社以来、ブランディングに関する幅広い作業に従事。

2014年より企業のアート活用戦略のコンサルティング及びサポートを統合的に行うプロジェクト『美術回路』を推進。

https://bijutsukairo.com

2022年4月より横浜商科大学教授。主要著作に、『アート・イン・ビジネス』(共著・有斐閣)、『アート思考入門』(PHP研究所)がある。

 

コピーライター 外崎 郁美(株式会社 電通)
アートディレクター 田中 せり(株式会社 電通)
プロデューサー 上野 敦史(株式会社 電通)
キュレーター 磯谷 香代子(CCCアートラボ)
コンテンツエディター 浦島 茂世
映像制作 川島 拓郎、神谷 年寿(株式会社NOLL)
製作協力 公益財団法人 大原芸術財団

 

お問合せ

デジタルホスピタルアートに関するご質問、導入のご相談等は、以下の担当にメールにてお問合せください。

日揮株式会社 デジタルイノベーション室

担当:橘 翔子

メール:tachibana.shoko@jgc.com