事業概要(カンボジア、プノンペンの日本式救命救急病院事業)
サンライズジャパン病院(トンレサップ川の向こうがプノンペン中心部)
事業主体 | Sunrise Healthcare Service Co., Ltd. |
---|---|
株主 | 日揮 98.2%、KMSI 1.8% (社長、事務長は日揮から出向) |
資本金 | 32.5Milドル |
設立 | 2014年 |
建物名 | Sunrise Japan Hospital Phnom Penh |
URL | https://www.sunrise-hs.com |
建物 | 4F建てRC造、延床面積4,788㎡、50床 |
建設 | 2014年11月~2016年9月 |
開院 | 2016年10月 |
診療科 | 救急センター、総合診療センター(総合内科、一般外科等)、脳卒中・脳神経外科センター、健診センター、小児科センター。2020年10月より婦人科、12月より産科を開始。 |
事業の背景/経緯
カンボジアは長い内戦の中で医療システムが崩壊してしまい、その影響から医療従事者が少なく、質の高い医療を受ける場所が限られていました。その結果、多くのカンボジア人が質のいい高度な医療を受けるため、シンガポール、タイ、ベトナム等の近隣国に渡航するという状況でした。そのような状況を改善するため、日揮、産業革新機構(現(株)INCJ)、KMSIにより日本式の病院を設立するべく合弁会社が設立されました。加えて国際協力機構(JICA)から、プロジェクトファイナンスのスキームで融資も受け、All Japanの体制でプロジェクトがスタートしました。
建設工事では、現地の建設業者等を使う中、さまざまな困難も発生しましたが、日揮の管理の下、各関係者の力を結集し2年弱を経て病院を完成させ、2016年9月、フンセン首相をお招きし盛大にオープニングセレモニーを開催することができました。
フンセン首相を招いての開院式(2016年9月)
設計コンセプト
いわゆる病院らしいものを極力廃し、絵、置物、観葉植物などを多く配置しインテリアにも配慮したホテルのような居心地の良さを追求しました。その上で最先端の医療機器を導入し、日本の高度でホスピタリティのある医療を提供することにより、カンボジアの人たちがわざわざシンガポール、バンコク、ハノイ、ホーチミン等に行かなくても十分満足いただける医療施設を目指しました。
2F 受付け前の待合エリア
2F 待合エリア
3F 病棟エリア中庭
1F カフェ
3F 病棟VIPルーム
3F 病棟4床室
2F 集中治療室(10床)
手術室(2室)
MRI
CT
血管撮影装置
救急車
運営状況
2016年10月の開院以来、多くの患者に評価を得て年々、来院患者数、入院患者数が増加し、Sunrise Japan Hospitalの医療が受け入れられ、ブランドが浸透してきたと考えます。 また、本事業の目的の一つとしてカンボジア人医療従事者の育成があります。2020年10月時点で200名を超えるのカンボジア人スタッフが日本人スタッフと共に働いており、日々の業務や研修を通して大きく成長しています。近い将来、彼らがカンボジアの次の若い人世代を育成する立場となり、カンボジア医療の底上げ、発展に寄与してくれることを確信しています。